2001年9月5日  高知港ー高知県久礼港  27マイル

5:00 海域天気予報は今日はさぼって見ていません。

7:00高知港港湾工事事務所の桟橋を離岸、今日も港外に出ても風が無い。天気晴れで暑い。機帆走2500回転

12:00久礼新港の浮桟橋に舫い完了。隣に1パイヨットが舫ってあった。  本日は機帆走5H

昼食を取ったお好み焼き屋でコインランドリーがないか聞いたところ、隣村にあるライダーズインというオートバイで旅行している人

専用の宿泊施設にあると、そこまで車で送ってくれました。車で20分近く掛かかる所までわざわざですよ。

なんと親切なことでしょう。都会では考えられません。こういう人の優しさに触れることが出来るのがヨット旅行の楽しさです。

帰りは丁度1日3本のバス便の1つに間に合い、それで戻ってきました。

だんだん雲行きが怪しくなってきました。天気予報によると秋雨前線が四国に近づいています。さらに台湾近海に台風

16号まで発生、これは困ったことになりました。



9月6日  久礼港日和待ち

夜半から豪雨になり朝になっても止みません。しかもこれから向かおうとしている土佐清水では土砂くずれや、河川の氾濫が

起きているそうです。しかも久礼から土佐清水まで50マイル以上あります。途中に良い港はあまりありません。

天気が回復したら土佐清水へ向かう、ここに留まる、高知港に戻る、の3つの選択肢しかありません。

とにかく今日は様子をみることにしました。

雨の中コックピットでフェンダーのとりまわしを直していると近くを通った漁船が、そこは波が入るから向こうの内港に移れ

と言ってくれました。ただ方言が解かりにくく、正確にそう言ってくれたかどうか定かではありません。

内港に入り小型の漁船の舫い場所にバウ付けで舫い、近くの別の漁師に確認すると、ヨットはいつもは内港には入れない

のだそうです。ただひたすら拝み倒して置かせてもらいました。ここでも漁師さんによってヨットへの対応の温度差はかなり

大きいと感じました。ただ大部分の漁師さんからは敵対的な発言はありませんでした。

若さんのメール友達に、大型ヨットで沖縄まで往復し、その様子をHPにアップしている吉田さんという人がいます。

そのページは PRESTAGE といい、大阪から沖縄までの航海記になっています。

吉田さんから土佐清水のヨットマンである倉松さんを紹介してもらっています。

今日、その倉松さんから久礼のヨットマンである川島さんを紹介してもらいました。昨日もやった桟橋にあるヨットが

川島さんのヨットだそうです。昼過ぎ川島さんが車で迎えに来てくれて、久礼のいろんな話を聞かせてもらいました。

川島さんは昔は漁船に乗って日本全国の港を渡り歩いたそうです。今は中土佐町の議員さんを務めておられます。

川島さんから、もし今の係留場所を追い出されるようなことがあったら、別の係留場所を教えてもらえることになりました。

久礼に今後行ったとき困ったことがあったら川島さんに相談するといいでしょう。しかし現地での無理を通してもらおうとは

思わないことです。あくまで好意で久礼に来るヨットマンの面倒をみてくれているのです。

ここで困ったことはトイレが遠いことです。新港にはありません。旧港に向かう途中の海岸線が整備され公園になっています。

そこの駐車場にあります。新港から500mはあるでしょう。



9月7日  久礼日和待ち

台風15号、16号、秋雨前線ととても動ける状態ではありません。

今いる内港は直撃でなければ台風の避泊には十分な場所です。当分ここで日和待ちをするしかないようです。

結局今日1日船内暮らしで終わりました。



9月8日  久礼日和待ち

相変わらず朝から雨。左隣の漁船明丸は朝早く漁に出掛けていきました。小型の漁船ですが250馬力のエンジンを

積んでいて20ノット位出せるそうです。

昼頃雨がやんだので久礼の大正市場に行ったところ、新子という魚を売っていたので市場で立ち食い。

新子とは宗田かつおの若魚で、釣ってから3時間以内に食べる魚で、お盆から9月初めが旬だそうです。

すだちと醤油をかけて食べますが、歯ごたえがあってこれが美味い。満足。

大正市場は地元の漁師さんが捕ってきた魚を主に売っているところです。

久礼の町を探検してみました。人口の割りには喫茶店が多い。それと喫茶店には年配の女性が多い。

地元の人たちの会話を聞いていると、方言のためか3分の1は聞き取れません。それでも方言交じりの会話に

なにかあったかいものを感じるのは若さんの年のせいでしょうか?

午後になると次々と漁船が避泊のため入港して来ました。もう海光丸は港を出ることが出来なくなりました。



9月9日 日曜日  久礼日和待ち

ひさしぶりに朝から晴れです。でも台風15号がこちら方面を狙っています。11日か12日ごろここ久礼も暴雨風圏に

入る針路予報になっています。漁師さんたちがロープを張って船固めを始めました。

右隣の遊漁船は船固めに来ません。漁船の作業が終わってからなのでしょうか?

遊漁船もヨットと同じように漁船とは区別されているように感じました。

海光丸もブームを外し、デッキに置き、ファーリングジブにメインハリヤードとスピンハリヤードを巻きつけて風への

備えをしました。後ろの漁船との距離が無いのでマストを倒すことが出来ません。

午後になって右隣の遊漁船が船固めをしていったので、その後海光丸も周りの船とロープで結んで台風対策完了です。

夕方の天気予報では15号は紀伊半島から東海地方に向かうようになっていました。しかしここ四国もかすめて通る

ことになることも無いとはいえません。でも少しは安心出来そうです。


久礼で漁船の中の海光丸



9月10日  久礼日和待ち

今朝の天予報ではここ久礼では台風の暴風圏には入らないことになりそうです。しかし外海はうねりが6mだそうです。

直撃は免れたので一安心です。ローカル列車に乗って隣町の須崎にコインランドリーを探しに行きました。

たった二駅ですがローカル列車もいいもんですね。

ランドリーはありましたが、乾燥も含めなんと1,000円もかかります。市内に大きなショッピングセンターが2軒あったので

中の本屋で「舵」誌10月号を求めようとしたが、ありません。残念。



9月11日  久礼日和待ち

台風15号は神奈川県に上陸し、東京の上を通過しているようです。

ここ久礼では朝から漁船が出漁の準備を始めました。昼前には内港から出て行き、海光丸も動けるようになったので

内港から出て桟橋に移りました。その際アンカーがなかなか上がってきません。ウィンチで引くと漁船の錨も一緒に

揚がってきました。海光丸のアンカーロープが絡んでいます。セオリー通り別の行って来いのロープを使って漁船の錨を支え、

海光丸のアンカーロープをやっと外しました。朝から大仕事で、日差しが強いこともあり滝のように汗が吹き出ます。

桟橋に移ったのは11時ごろです。とにかく今日出航は止めて明日早朝出航することにします。

台風16号が沖縄付近で東方向に動き始めています。気持ちはあせりがありますが、しょうがありません。



9月12日   久礼ー高知県足摺港(土佐清水)  52マイル

4時半起床 出航準備をしますがこの時期日の出は5時45分頃、未だ周りは真っ暗です。

昨日午後5時発表の海域天気予報  晴れ  AM,PM北東の風 4.5m〜2m 

             足摺岬の天気予報 晴れ AM東の風 6m〜9m PM 3.5m〜6.6m

5時半久礼を出航  曇り 風は無し  機帆走2500回転

久礼には一週間滞在しました。桟橋から内港に移れと言ってくれた八広丸の船頭さん、家の洗濯機を使っていいよと

言ってくれた道端の通りすがりのおばさん、コインランドリーまで車で送ってくれたお好み焼き屋のおかみさんと娘さん

地元ヨットマンで、困ったときには何でも相談するように言ってくれた川島さん、こちらも何でも相談するように言ってくれた

喫茶店の店長とおかみさん、海光丸の隣の漁船明丸の漁師さん  みなさんなつかしい思い出になりました。

これも台風15号のおかげでしょうか。長逗留しないとこうゆう人たちに会うことも無いかもしれません。

久礼の人たちを思い出しながら、海光丸は一路南に針路をとります。と後に漁船が急速に近づいてきます。

横に並ぶと明丸の漁師さんが「気をつけて行けよ」と声を掛けてくれました。そしてフルスロットルで漁場に向かって

走り去っていきました。かなりなスピードです。漁船というよりモーターボートといった感じの走りです。

昼前に足摺岬沖まで来てしまいました。なんとずっと連れ潮(追い潮)で1〜1.5ノットはあったのではないでしょうか。

これからが逆の潮に悩まされるぞと、足摺岬南東地点から南西地点に針路をとりましたが、機帆走で6ノットは

出ています。相変わらず風は弱く全くスピードには影響していません。

1時には足摺港沖に到着してしまいました。どうも逆の潮には全く遭遇しなっかったようです。

港外から土佐清水のヨットマン倉松さんに携帯電話から到着を連絡したところ、岸壁まで迎えに来てくれました。

倉松さんの誘導で1時過ぎには係留完了です。こんなに早く着くとは全く予想していませんでした。  

下手をするとどこか途中の港で1泊しなければならないかと思っていたのに、順調過ぎるくらい順調でした。

今日は機帆走7.5時間    海域天気予報は晴れの予報だが曇りだった。風もほとんど無く外れに近い。

越港の岸壁はとても広くて楽なところですが、引き波に大きく揺さぶられます。直ぐにビームアンカーを打ちました。

越港には3バイのヨットが係留してあります。1パイは倉松さんの土佐兵衛です。

船内整理をしていると別のヨットマンが声をかけて来ました。やはり係留しているヨットの佐田さんでした。

越港にはトイレはありません。近くの公園のトイレを借りました。



9月13日   土佐清水で災害復旧ボランティア

朝8時半災害復旧ボランティア送迎バスに乗車  9時頃下川口漁港のボランティア受付場所の到着

大勢のボランティアが来ています。まず住所氏名を書いて、上着に名前を書いたガムテープを貼り付けます。

それからボランティアに手伝って欲しい人が記入した派遣要請書がたくさん貼り付けてある場所に移動すると

係りの人が派遣要請書の中からこちらに合った要請内容のものを選んでくれます。

自家用車で来たボランティアは遠い場所に行くようにし、バスできたボランティアは歩いて行ける範囲の場所を

選定してくれます。若さんは歩いて10分ほどの家で他に男性2人、女性3人のグループに入りました。

行ってみると集落全体が泥だらけです。それでも家の中の泥はほとんどかい出されてありました。

その分、家の周りが泥まじりの家財でいっぱいです。早速作業し易くするためその家財を移動し、庭に溜まった泥の

除去を始めました。女性陣は泥まみれの食器を近くの川に運び川の水で食器についた泥を洗い落とす作業をします。

3時少し前まで作業を続けましたが、庭の泥も3分の2は除去でき、食器もかなりはかどりました。しかし食器は

もう一度水道の水で洗わなくてはならないでしょう。水道は出るようになっていましたが水圧は十分ではありません。

現地で聞いた話では大正時代にやはり水害があったそうですが、今回の方が被害規模は大きいそうです。

作業をした家では、被害の状況に比べおばあさんとお嫁さんが割りに元気だったので、こちらも多少安心出来ました。

若さんが見たのは極一部だけですので全体の話はできませんが、自然災害の力の大きさと何時どのように発生するか

わからない脅威には、一部の人だけではなすすべがないのでしょう。

今日は社会勉強の一日でした。

夜は倉松さん宅に呼ばれ、夕食を家族の皆さんとご一緒させてもらいました。メニューの一部はやはりご当地らしく

かつおのタタキです。にんにくの刻んだのと一緒に食べるとまた格別です。久しぶりの家庭料理に満足しました。

倉松さんは今年7月末から8月初めにかけて、小学校5年生のお嬢さん「杏ちゃん」と倉松さん所有のヨット

「土佐兵衛」で屋久島まで8日間の航海をしてきたそうです。しかも帰りは屋久島から土佐清水までオーバーナイト

航海をしたそうです。ちょっとやり過ぎでは!その様子がKAZIの10月号に航海記として載っています。



9月14日   土佐清水日和待ち

また秋雨前線が戻ってきました。朝から降り込められています。

雨でなければもう一日ボランティアをするつもりでしたが、今日はパス。

バッテリースイッチの具合が悪く、交換用を注文したのが倉松さん宅に届いていたので、きょうはバッテリースイッチの

交換作業をすることにしましたが午前中で終了。



9月15日   土佐清水日和待ち

今日も未だ雨が降り続いています。昨日も同じでしたが昼頃干潮になります。すると岸壁が絶壁になります。

デッキに立った若さんの頭のさらに30cm以上上に地面があります。若さんの身長が165cm、デッキまで水面から

90cm、つまり約3mも地面と水面の差があるわけです。海光丸に積んである1.2mのはしごでは足りないことが

あります。しかも今日は大潮ではありません。大潮の時はどうなるのでしょう。

昼過ぎやっと雨が止みました。土佐清水市内探索を開始  黒潮市場というのがあったので、のぞいてみると

お土産センターですが、生け簀にサバが泳いでいてそれを刺身で食べさせるそうです。

サバの刺身は食べたことがありません。確かサバには寄生虫がいて刺身で食べるとひどい目にあうと聞いていました。

確か俳優の森繁さんもヨットでサバを食べて、かなり苦しんだと聞いています。

でもフグと同じで専門の調理師が調理したものは大丈夫なのでしょう。若さんは経済的理由で食べないで帰りました。

もう一箇所「海の駅」という場所があるので、行ってみようと歩き出しましたが途中で聞くとかなり遠い。

引き返して風呂やとコインランドリーのはしご。

夕方倉松さんの土佐兵衛(YAMAHA30CSR)を見せてもらい、しばしヨット談義にふけっていたら、行こうと

思っていた食堂が閉まってしまいました。6時には閉店になるそうです。



9月16日   土佐清水ー高知県古満目漁港  26マイル 

朝起きると久しぶりの晴天です。5:00の海域天気予報でも晴れで風もほとんど無いとなっています。

7:30離岸出航  風が予報と違い5〜6m吹いています。予報では北東の風となっていましたが実際は西北西

から吹いて来ています。西北西の風ということは豊後水道にある沖ノ島の海峡の方から吹いて来ることになります。

海峡に近づくとさらに強くなって8〜10m吹いてきました。加えて逆の潮が2〜3ノット位あるようです。

これは海峡を通過するにはかなりハードになりそうです。風が真正面でピッチングがひどい状態です。

潮が収まるまでしばらく様子をみることにし、古満目という漁港の方まで行ってみることにしました。

古満目の手前で引き返し又、海峡のところまで戻ってみると相変わらずかなり吹いています。

無理をすれば行けないことはないのですが、無理はしないことにしているので古満目に戻り入港しました。

そんな訳で26マイルになりましたが、清水との距離は17マイル位でしょう。

良い港ですがほんとになにもありません。ただ近くに立派な公園がありそこにトイレもあります。

ごくありふれたタイプのとんぼがたくさん飛んでいました。

レトルトご飯とレトルトカレーで本日の夕食は終了。7時半就寝。夜中に起きた時の満天の星がきれいでした。

今日の海域天気予報は風の方向、強さ共に外れです。後でアメダスのデータを見てみると宿毛近辺の風は

北東の風なのに沖ノ島の風だけは西の風になっていました。地形の特殊性でもあるのでしょうか?

本日は機帆走5H

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